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    椰子の実

    • 2010.06.24 Thursday
    • 07:18
    ずっと気になっていたものがあります。

    ある日本のスピリチュアル・グループの方に依頼されて書いた原稿ですが、そこからもう離れちゃったこともあり、日の目を見ることがなかったもの。

    結構これって、日本人のレムリア意識を呼び覚ますために書いたのに、、、

    と思ってて、忘れてました。

    何かの拍子に、保存していたものを目にすることがあり、そうだ、ブログに載せればいいんだと思って、(長いけど、、、)即決。

    で、下記となります。多分、3,4年前のことと思います。 





    第一回七夕コンサート 
    in ヒロ

     

    7月7日、ハワイ島ヒロのハワイ ジャパニーズセンターで七夕コンサートが開催されました。当日は約200名の地元の人たちが集まり、日本からボランティアで(旅費も自費で。)演奏にこられた三味線の杵屋勝芳寿先生、箏の長瀬淑子先生、柳澤カツミ先生の演奏する伝統的な日本の調べに聴き入っていました。

     

    ヒロの日本人文化センターはボランティアと地元からの寄付で運営されており、会場となったセンターもボランティアの人たちがペンキ塗りをしたり、内装をしたりして何とか形になってきたので、今回のコンサートの運びとなったようです。

     

    先生方はヒロ入りの前に、オアフ島に到着されたその日のうちにクアキニ病院で慰問コンサートをされ、そこでも多くの観客の皆さんが美しい三味線と箏の調べに聴き惚れていらっしゃいました。

     

    地元ハワイからは、ウクレレのハーブ・オオタさんがソロ演奏され、私はピアノソロと三味線との二重奏を演奏させていただきました。オオタさんと同じステージに立つなんて、考えられない事なのですが、いたってフツーに演奏してしまったところが何だかハワイだなと思ってしまいました。それから、特別出演で岩谷滋雄総領事が“城ヶ島の雨”を歌われたので、そのピアノ伴奏もさせていただきました。総領事の歌は優しいお人柄が滲むようで、心にすっと入ってきました。コンサートのあともしばらく“城ヶ島の雨”のメロディーが頭から離れず、犬の散歩のときなど気がつくと口ずさむくらいでした。

     

    お客様は日系人、白人、ハワイアンそのほか、ハワイらしくいろいろな人たちが集まってきていました。今回の企画をされ、やはり日本から駆けつけられた池本正義さんが休憩時間に白人男性と話していたら、“聴いていて鳥肌が立った”と言っていたそうです。先生方は、箏曲“みだれ”、長唄“越後獅子”などを演奏されましたが、その音楽は美しく、艶、凄み、優しさ、華やぎ、情け、はかなさといった情緒が織り成す錦を見るようで、ああ、これが言葉では説明できない日本人の感性だと思いました。

     

    私が弾かせていただいたセンターのピアノは日本からハワイへの移民が始まった頃にロンドンで作られたピアノだそうです。約120年の間に、ロンドンからアメリカ大陸を渡り、ハワイまで来て時を過ごした骨董ピアノなので、音が出なかったらどうしようと心配していたのですが、やはりボランティアで世界有数の調律師、またホノルルにあるMozart Music House というピアノ販売店のオーナーでもあるMr.Yoshi Nishimura がコンサートの前にピアノをチェックされました。ピアノの調べは懐かしいような、暖かい音で、今回のコンサートには最適のピアノのような気がしました。

     

    ソロピアノでは、日本のうたをメドレーにして演奏しましたが、曲の選択には実は私なりの願いが込められていたのです。

     

    最初の“荒城の月”の歌詞のモデルとなった「荒城」は福島県会津若松市にある鶴ヶ城といわれています。作詞をした土井晩翠が旧制高校の修学旅行で訪れた際、明治維新後荒れるに任せた城跡や白虎隊で知られる飯盛山を見て深い感銘を受け、のちに“荒城の月”の作詞をしたといわれています。諸行無常という言葉が頭に浮かびますが、戦うということがいかに人間の本質から外れていることなのかということを多くの人が気づきますように、という願いがありました。

     

    2曲目の“竹田の子守唄”は京都地方の被差別部落で歌い継がれてきたということを最近何かのきっかけで知ったのですが、一部の人たちだけでなく、人類のほとんどが自分では気がつかないだけで、信じられないような搾取と制約の歴史を魂に刻んできたこと思い、その悲しみを浄化し、自分を愛し、早く本来の完全なる意識に回帰できますように、という願いがありました。そして、毎回シェルダンナイドルさんのアップデート最後部分に登場する「ハートの奥深くで感じてください。天からの永遠(とわ)の供給と無限の豊饒が、本当に皆さんのものです!」というメッセージを多くの人が信じてくれますようにという願いがありました。

     

    3曲目の“浜辺のうた”からは少し明るい調子になるのですが、短調から長調へ変化していく調べのなかに、暗の部分を許して、光を受け入れるようにという願いがありました。

     

    “浜辺のうた”では、私たちがもっと自然に接して、その美しさや豊かさにどれだけ恵まれているかということに常に感謝できるようにという願いがありました。

     

    そして、最後の“椰子の実”の詞は、個人的に自分がハワイに流れ着き、定住することになったことと重なって、気に入っているのですが、この詞は、柳田國男が学生時代、愛知県の伊良湖に滞在していたとき、浜辺で偶然どこかから流れ着いた椰子の実を拾い、この体験を友人の島崎藤村に話したところ、それが素材となって誕生したものだそうです。この詞の最後の“思いやる八重の汐々 いずれの日にか国に帰らん”という部分が、かつてレムリアの住人だった日本人が抱くハワイへの郷愁と重なるような気がするのです。そこで、自分たちがかつてレムリアの住人だったことに多くの人が気づいて、もっとハワイと繋がってくれますようにという願いがありました。

     

    ステージが終わったあと、片付けの間オオタさんと話していたら、何とおばあさんが私の母校の同窓と判明。それからオオタさんの昔ばなしに花が咲き、中には自虐ネタもあり、“でもしょうがない”と日本語で言うオオタさんにすごくハワイを感じたのでした。ハワイに住む日系人には自分に不都合なことがあっても“しょうがない”と水に流す人がたくさんいます。許容範囲は人それぞれですが、その範囲の広さがいかにハワイ的かというバロメーターになるかもしれません。そんなオオタさんのハワイ的なというか、すごいところが、帰り際もしかしたらピアノを習うかもしれないから名刺ちょうだいという一言でした。あのウクレレの巨匠が一介のピアノ教師に習うかもしれないからという言葉をかける優しさもいたってハワイ的でした。

     

    七夕コンサートのあとは、ハワイ ジャパニーズセンターの理事長である、ハワイ大学ヒロキャンパスの本田正文教授をはじめセンターのボランティアの方々と一緒に夕食会が催され、懐かしいハワイの話など聞かせてもらって、本当に楽しいひとときに時間を忘れ、もう少しで帰りの飛行機に乗り遅れるところでした。

     

    今回のコンサートでは素敵なひとたちと、素晴らしいときを共有できてとても幸せでした。音楽の持つエネルギーがどれだけ人々に感動を与えられるかということも再確認できました。皆が気持ちを合わせれば、こんな素敵なことができるんですね。

     

    今度は、近日中に瞑想ピアノコンサートを開催する予定です。ゆったりしたテンポのクラシック音楽を中心にしたピアノの調べを聴きながら、自由に瞑想して、聴いている人たちが少しでも本当の自分と向き合う機会がつくれたらと企画したものです。今、場所を探しているところですが、できればマヤカレンダーで“時間のない日”として知られる7月25日にできたらいいな、と思っているところです。

     

     

    以上。長くてごめんなさい。読んでくれてありがとう。

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